2018年08月15日

二風谷でアイヌ文化をたどるビデオ鑑賞の日々

二風谷に滞在中、【平取町立二風谷アイヌ文化博物館】と【萱野茂 ニ風谷アイヌ資料館】に足しげく通って、所蔵ビデオを観まくりました。

二風谷アイヌ文化博物館では写真を1枚も撮ってないくらいビデオ鑑賞に集中(笑;)
しつこく通ったお陰で貴重なビデオも見せていただくことができ、大変ありがとうございました。

何時間ぶんも観たので、どれがどのビデオだったか分からなくなってしまったのですが、どのビデオも途中でやめられなくなるほど興味深いものばかりでした。

萱野茂アイヌ資料館(1)

【萱野茂 ニ風谷アイヌ資料館】

英国人考古学・人類学者でもあるマンロー博士が残したフィルムが二風谷アイヌ文化博物館でも観られますが、量としては網走の【北海道立北方民族博物館】が多かった。でもおそらく、元は【萱野茂 ニ風谷アイヌ資料館】から提供されているんじゃないかな。映像の質は、ニ風谷アイヌ資料館のものが最もきれいだった。

・2015年09月16日【モヨロ貝塚と北方民族博物館

萱野茂アイヌ資料館(復元チセなど)

ニ風谷アイヌ資料館の周辺にも復元チセ群がありますが、傷みが顕著です。

萱野茂アイヌ資料館(3)

北海道内各地のアイヌ民族衣装が一同に見られます。日高、静内、旭川、白老など、それぞれの地域性が文様に現れていて、詳しい方なら文様を見ればどこのものか分かるそうです。

萱野茂アイヌ資料館(2)

1本につき1時間くらいなので、数日に分けて観ました。一気に観てたら頭がボーっとしてしまって(^x^;
それでも全部を観ることはできませんでした。

どのビデオもオススメですが、お時間があれば『ETV特集〜あるアイヌ(人間)からの問いかけ〜萱野茂のメッセージ』を是非ご覧いただきたい。二風谷でのアイヌの人々の歴史が、ひしひしと伝わります。

萱野茂アイヌ資料館(ビデオ1)

マンロー博士のウェポタラ(悪霊祓い)は、二風谷アイヌの人々の協力のもと、撮影用のチセを製作することからはじまりました。(ビデオには収録されていませんが)

当時のビデオカメラでは屋内での撮影は明るさが足りないため、南側の壁は骨組みのままとなっています。また、女性の口元の入れ墨も映りやすいようにメイクで濃くしているそうです。音声はありません。

萱野茂アイヌ資料館(ビデオ2)

ニール・ゴードン・マンロー - Wikipediaより
インド航路の船医として29歳で日本にやってきた。(略)日本人女性と結婚し、明治38年(1905)に日本に帰化した。昭和7年(1932)北海道沙流郡平取町二風谷に住所を移し、医療活動に従事する傍らアイヌの人類研究、民族資料収集を行った。

※館長さんの了解を得てビデオ画面を撮らせていただきました。


施設について詳しくは、2015年09月04日のブログ記事【平取・二風谷のアイヌ博物館&資料館】をどうぞ♪

二風谷アイヌ文化博物館に隣接の【沙流川歴史館】は今回は見送り。沙流川歴史館にもビデオがあるんだけど、もう精一杯(;つД`)


アイヌ文化に興味を持ち始めたのはいつからなのか思い出せないけど、北海道に来るようになってからなのは間違いない。もともとは縄文時代に惹かれていて、その流れをアイヌ文化が引き継いでいると思うようになったのが大きい。

そもそも何故、縄文時代に惹かれるのかというと、何とな〜く精神文化が豊かだったのではないかなと感じているからです。
そりゃあ、現代の暮らしと比べればモノは原始的で不便だろうし衛生面も心配なんだけど、教科書に載っていたような暮らしとは、違っていたんじゃないかな。ココロはずっとずっと豊かだったんじゃないかな。

何を求めてアイヌ文化を追いかけているのかなと考えたとき、この世界に蔓延する支配構造から精神(こころ)を解放するヒントが見つかるんじゃないか…という期待もあるのかも知れない。
ちとでかすぎるかな。


※追記※
先日、二風谷で溝口尚美監督と出会い、ご厚意で映画【Ainu -ひと-】を見せていただきました。とても優しくあたたかく、胸にすっと入ってくる、まさに「あなたの心にそっと触れさせてください」(アイヌ語の挨拶「イランカラプテ」の意味)と語りかけてくるような映画です。
神戸・大阪で劇場公開されますので、お近くの方は是非!

9/15〜21 ドキュメンタリー映画Ainu|ひと=i監督:溝口尚美)神戸・大阪で劇場公開!


撮影:Nikon COOLPIX P900/スマホカメラ(Xperia Z SO-02E)


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*近隣に関連する過去ブログ記事*
・2015年08月22日【舟下ろしの儀式・チプサンケ(前夜祭)
・2015年08月23日【舟下ろしの儀式・チプサンケ(本祭)
・2015年09月04日【平取・二風谷のアイヌ博物館&資料館
・2015年09月16日【モヨロ貝塚と北方民族博物館
・2018年08月11日【アイヌモシリ一万年祭
・2018年08月14日【二風谷の日々・ダイジェスト(※書き直しました)


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2018年08月14日

二風谷の日々・ダイジェスト(※書き直しました)

足掛け10日間(8/11〜8/21)にわたる平取町二風谷滞在記。博物館/資料館や、チプサンケの模様などは個々にブログ記事にしますが、取り急ぎダイジェスト版をお送りします。

二風谷(看板)

この写真は最終日の早朝。朝もやに包まれて真っ白でしたが…

二風谷(沙流川パノラマ)

みるみるうちに、さーっと霧が晴れ、清々しいほどの青空が広がりました。

二風谷(沙流川)

雄大な沙流川。ずっと雨続きだったので川が濁っているのが残念。

二風谷ダム

二風谷ダム。何も知らなければ、「うわー、すごいオシャレなダム!」って思っただろうけど。

二風谷ダム(アオサギ)

ダムとアオサギ。


二風谷(ポスター)

二風谷コタンには、復元チセ群と、博物館、資料館、工芸館があります。
毎週土曜日(13:30〜14:30)には、ポロチセ(大きな家)で『ユカラと語りべ』開催中。9月いっぱいまで。

二風谷(自販機)

アイヌ文様の自動販売機。どうせなら、アイヌ文化への寄付型自動販売機にしてみたらどうでしょう。


二風谷 チセ(織物)

チセ群のうち2棟でアイヌ民芸の実演をしています。こちらは、伝統織物。

二風谷 チセ(織物実演)

アイヌ刺繍の実演をされていました。

二風谷 チセ(木彫り実演)

別の棟では、木彫り実演。

二風谷 チセ(木彫り)

ちょうど、この方のファンだという女性がいて、購入した小物を見せてくれました。細かな文様が素晴らしいし、形も可愛い!

アイヌ民芸品・工芸品は、【二風谷工芸館】でも展示販売されています。


二風谷(野鳥)

周囲には自然が多く、野鳥がたくさんさえずっています。

二風谷(アカゲラ)

アカゲラかな。

二風谷(白鳥?)

白鳥だと思うのですが…対岸にいたので手持ちズームではこれが限界;;


二風谷(ドライブイン)

二風谷コタンにはお食事できるところが【ドライブイン ユーカラ】1軒しかありません。

二風谷(キトピロラーメン)

せっかくなので、ご当地らしいものを…と思ったけど、メニューはごく普通。せめてと、キトピロラーメンにしました。キトピロ=行者ニンニクです。キャンピングカーの冷蔵庫にも入っているんですが(笑)

『アイヌ料理』と看板を出しているお店があるのですが、現在は旅行会社と提携した団体さんしか受け入れてないそうです。残念すぎる!

例えばカムイノミで出される料理(イナキビ団子とか)や、【ゴールデンカムイ】に出てくるアイヌ料理とか出せば絶対に観光客が来ると思うんだけどな。わたしなんて鬼平犯科帳とか見るたびに「あれが食べてみたい」って思ったものなんだけど(笑)


二風谷(つとむの店/1)

ひょんなことから、【北の工房 つとむ】貝澤徹さんに大変お世話になりました。

職人・作品紹介 | 平取町オフィシャルサイト

二風谷(つとむの店/2)

漫画【ゴールデンカムイ】に登場するアイヌ男性が持っているマキリ(山刀)を製作したことから、ファンの方々も多く訪れています。

二風谷(つとむの店/3)

貝澤さんの木彫り道具。これ自体が芸術品です。

二風谷(つとむの店/4)

すぐに売れてしまうので、なかなか製作が追いつかないようでした。
ご予約している皆さま、貝澤さんは毎日こうして妥協せず製作されています。待ち遠しいですね(´ω`*)


平取(義経神社)

ちょっと離れた平取町内にある【義経神社】。ここを訪れるのは10年ぶりくらい。
義経伝説って、ホントかなぁ?〜と思う程度でしたが、アイヌの英雄伝説を義経に置き換えたものがほとんどと知って驚いた。平取の義経伝説もオキクルミ伝説を置き換えたもので、義経神社は平取アイヌの聖地に建っています。何ということだ…。

平取(義経神社の栗)

義経が植えたと伝えられている栗の木。当時、誰かに「北海道には元々、栗の木がなかった。義経が持ってきたのが最初」とか教えてもらったんだけど、縄文時代から栗の木あるし…。(和栗のことなのか?)
「北海道各地に栗の木がある場所は義経と縁がある土地」という言い伝え(?)まであるらしい。

ちょうど滞在中に義経神社例大祭が執り行われたのですが、新冠に行ったりしたため見ることはできませんでした。まぁ、見る気が失せたとも言う…。

今年は特別に、寛政11年(1799)に安置されたという御神像が142年ぶりに一般公開されています。9月2日 16時まで。
義経神社 源義經公 御神像一般公開のご案内 | 平取町観光協会

※追記※
先日、二風谷で溝口尚美監督と出会い、ご厚意で映画【Ainu -ひと-】を見せていただきました。とても優しくあたたかく、胸にすっと入ってくる、まさに「あなたの心にそっと触れさせてください」(アイヌ語の挨拶「イランカラプテ」の意味)と語りかけてくるような映画です。
神戸・大阪で劇場公開されますので、お近くの方は是非!

9/15〜21 ドキュメンタリー映画Ainu|ひと=i監督:溝口尚美)神戸・大阪で劇場公開!


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・2015年08月23日【舟下ろしの儀式・チプサンケ(本祭)
・2015年09月04日【平取・二風谷のアイヌ博物館&資料館
・2018年08月11日【アイヌモシリ一万年祭


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2018年08月11日

アイヌモシリ一万年祭

アイヌの活動家:アシリ・レラさん(アイヌ語で「新しい風」の意/日本名:山道康子)主催の【アイヌモシリ一万年祭】。このイベントの事は数年前に知ったのだけれど、ネットで調べてみても公式なものがなく、参加された方や取材された方のサイトがいくつか散見されるくらい。その内容は玉石混合であるものの、【アイヌモシリ一万年祭】という名称から自分が勝手に想像していたものとはかけ離れていたので、参加しなくてもいいかな、と思っていました。

ところが今年、映画撮影をしている友人が「撮影で北海道に行く」とSNSに書いていて、それはきっとこのイベントだろうなと直感したのですが、それでも自分は行くつもりはなく(´▽`;ゞ 友人から連絡をもらって、後押しされるかたちで行ってみることにしたのです。で、釧路から平取まで一気に走ってきました。

アイヌモシリ一万年祭(2018-01)

案内板などには『アイ「ノ」モシリ』って書いてありました。
アイヌ - Wikipedia によると、大和民族(和人)はアイヌのことを「蝦夷(えみし)」「土人(土着人の意味)」と呼び、大和民族と混血したアイヌのことを「アイノ」(日本語の「アイノコ」の略語)と呼んでいたらしい。

アイヌモシリ一万年祭(2018-02)

アイヌモシリ一万年祭のスケジュール表。8/11〜18日まで一週間、けっこう盛りだくさん。
今年で30回目、つまり30周年!

参加費は2,000円で、1日だけでも何日いても構いません。参加者はテント持参で、電気も水道もない生活を体験します。仮設トイレとゴミ箱あり、お水は川へ汲みに行きます。

アイヌモシリ一万年祭(2018-03)

イベントスタッフが廃材などを利用して作った手づくりのステージ。

アイヌモシリ一万年祭(2018-04)

その隣に、受付本部。飲食ブースや、アクセサリーなどを販売しているテントもあって、何だか文化祭みたいな雰囲気です。

アイヌモシリ一万年祭(2018-05)

カムイ(神)ノミ(祈る)の準備。手が空いている人は、誰であろうとお手伝いするのが一万年祭のスタイル。イベント中は、参加者みんながコタン(村)の一員です。

アイヌモシリ一万年祭(2018-06)

夜はキャンプファイヤーをするのかな。

アイヌモシリ一万年祭(2018-07)

自前のマキリ(短刀/狩猟刀)でイナウ(御幣のようなもの)を製作する若者。堂に入っていました。

アイヌモシリ一万年祭(2018-08)

儀式の準備が着々と進んでいます…が、予定では10時からのはずが、押しに押して既に11時半(笑)

アイヌモシリ一万年祭(2018-09)

カムイノミがはじまりました。作法などを覚えているのは一部の方のみのようで、教えてもらいながら進行していきます。みなさん、衣装は自前なのでしょうか。使い古されているというか、身体に馴染んでいる「味」が出ていますね。

アイヌモシリ一万年祭(2018-10)

火の神にもお供え物を。
主催・参加者ともに老若男女、外国人まで様々な方々が集まっているのも意外でした。ネットで読んでいたネガティブな情報、たとえば「ヒッピーの集まり」とか「大麻を吸ってる」とか(^_^;、誤解されやすい風貌の方が目立つのは仕方ないものの、子どもが走り回っていたり、腰の曲がったおじいさんおばあさんが久しぶりの再会を喜んでいたり、同窓会みたいな、親族の集まりのような、手づくりのイベント(お祭り)という感じです。

ちなみに「大麻」と勘違いされていたのは、手巻きタバコのことだと思われます。参加している方で喫煙しているのは手巻きタバコが多かったです。わたしも初めて見ました。入れ墨率も高いし、現代日本社会では見慣れない光景なので、確かに「あやしい」と思ってしまいますね。

アイヌモシリ一万年祭(2018-11)

あとで知ったのですが、この場所は新冠のアイヌたちが強制的に移住させられてきた土地なのだそうです。その移住の理由は、新冠に広大な「御料牧場」(のちの新冠種畜牧場/現在の家畜改良センター・新冠牧場)を作るから、という横暴なものでした。

宮内庁下総御料牧場 - Wikipedia

アイヌモシリ一万年祭(2018-12)

だからこそ、この地で、このお盆の時期に慰霊祭≠行うというのが、アイヌモシリ一万年祭の意義なのだそうです。

アイヌモシリ一万年祭(2018-13)

ヌサ(祭壇)が建てられた場所にも意味があると言います。アシリ・レラさんのお話を聞いてみたいと思いはするものの、このイベントに参加している方は皆、アシリ・レラさんを慕って集まってきているので、なかなかそうはいきません。またの機会があればなぁ、と思います。

正直、はじめはガッカリしました。でもそれは、わたしが勝手に創りあげていたものと違っていたというだけのことです。ここに集っている方々は、年齢に関係なくアシリ・レラさんの教え子なんだなという印象を持ちました。アイヌ文化を「教える」というよりも、実践することで伝えていくのがアイヌモシリ一万年祭なのでしょうね。


ところで、二風谷で博物館や資料館を廻って様々なビデオなどを見ている最中なのですが、アシリ・レラさんはまったく登場しません。表に出る人、そうじゃない人、役割がそれぞれあるのでしょう。

アシリ・レラ/アイヌ活動家|PAPERSKY Interview | PAPERSKY


撮影:Nikon COOLPIX P900/スマホカメラ(Xperia Z SO-02E)


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タグ:イベント
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