2017年10月24日

神池・大沼に浮かぶ浮島稲荷神社

ネットやテレビなどで見て「ここ行きたいな」と思った場所はGoogleMapにポイント登録しているのですが、すっかり忘れてしまうこともしばしば(´▽`;)

今回は、とある神社に行きたくてカーナビにセット。山の中だけど観光バスも行くようなところだと聞いていたので暢気にクルマを走らせていたのですが、おや、だんだん道が狭くなってきたぞ。
最後にはキャンピングカーの幅ぎりぎりじゃない?ってくらいの坂を上って駐車場に到着。
観光バスってマイクロバスのことだったのか? ホントにここで合ってるの???

浮島神社(ご神木) 浮島神社(愛宕神社/1)

写真:左=砂利を敷いた広場っぽい駐車場の脇にご神木が。樹齢350年、お賽銭箱には桐の紋が浮き彫りされています。

写真:右=同じく駐車場に「←愛宕神社 景観が素晴らしい」という小さな手書き看板があったので行ってみました。
急峻な山肌に忽然と鳥居が現れます。この鳥居の正面には道がなく、真横から来ました。

浮島神社(愛宕神社からの眺め) 浮島神社(愛宕神社)

写真:左=石段を登り切って振り返ると、こんな眺め。
木が生い茂って、あんまり見えなくなっちゃったのかな。おそらく昔はもっと広々と見えたんでしょうね。

写真:右=愛宕神社、小さい社殿です。日当りが好くて気持ちよさそう(´ω`*)

浮島神社(入り口) 浮島神社(護摩壇)

写真:左=駐車場に戻ってちょっと坂を下りると左側に鳥居があり、ここが参道入り口のようです。
向かい側にトイレがあります。

写真:右=杉林を少し歩くと、浮島稲荷神社(浮嶋稲荷神社)が鎮座していました。これは修験道の祈祷所であった護摩壇。

社務所もなく誰もいないのですが、ずーっと雅楽(テープ)が流れています。
しずかに音楽が森に響き渡り、いっそう神秘的な雰囲気です。

大沼の浮島(案内図) 浮島神社(拝殿)

神池・大沼は、天武帝9年(681)、山岳修験者である役(えんの)証覚(小角/おづぬ)によって発見されました。
弟子・覚道に神池の守護を託したとされ、覚道は湖畔に浮島稲荷神社の前身となる祠を建立し、大沼と神社の別当である大行院の開祖となったと伝えられています。

その後、朝日山地の修験道の入口として発展。神社は大江氏や最上氏の祈願所として保護され、のちに徳川家からも庇護を受けるようになりました。そのため神社の提灯に葵の御紋が描かれているのだそうです。

御祭神は、宇迦之御魂命(うかのみたま)と天熊之大人神(あまくまのうし)。
毎年5月5日に祭礼が開催されます。

大沼の浮島(鳥居杉) 大沼の浮島(かささぎ橋)

写真:左=社殿を過ぎて杉林の中を降りて行くと、鳥居杉が仲良く並んで立っています。ここから大沼散策路のはじまりはじまり。

写真:右=鳥居杉の目の前に架かる鳥鵲橋(かささぎばし)は、伝承では相愛の男女が共に渡ると縁が結ばれると云われています。

大沼の浮島(芭蕉塚) 大沼の浮島(ゆずりはの実)

写真:左=芭蕉塚。「旅に病んで夢は枯野をかけ巡る」何故この句が?

写真:右=子孫繁栄を意味する「ゆずりは」、実を見たのは初めて。お正月飾りにも使う縁起物です。

大沼の浮島(散策路) 大沼の浮島(トンボ)

写真:左=大沼の散策路は一周約30分くらい。
写真:右=トンボも色んな種類が飛んでいました。

大沼の浮島(石灯籠) 大沼の浮島(融合しそうな木)

写真:左=石灯籠が湖畔に佇んでいます。
写真:右=上空で枝がくっついて、そのまま融合してます!

大沼の浮島(沼と紅葉) 大沼の浮島(浮島と紅葉)

西岸一帯に茂る葦原は、浮島の元。浮島は、かつては大小60あまりもあったそうですが、今は10くらいでしょうか?
不思議と風もないのに動くといわれています。
昔は湖面に静かに遊泳する浮島の動静から吉凶が占われていたらしい。

7月の第3日曜日に行われる「島まつり」では、湖畔から新たな島を切り出す神事が行われるそうです。
新たな浮島には、浮島稲荷神社の宮司(大行院の当代)によって、その年の縁起のよい方位にある旧国名が名付けられます。
よーく見ると、御幣に隠れるように島名が書かれた札が立てられていました。

大沼の浮島(朴葉の絨毯) 大沼の浮島(朴の連理木)

写真:左=朴葉の絨毯。散策路は心地よい森林に囲まれています。

写真:右=朴の連理木は縁結びの木として祀られていました。ちょうど輪っかになったところを2人でくぐってくださいと書かれてたけど、根が傷むからやめた方がいいんじゃないかなぁ。
お祈りするのがいいかも。

大沼の浮島(紅葉と烏鵲橋) 大沼の浮島(浮島神社と紅葉)

写真:左=紅葉と烏鵲橋の色彩が素晴らしい。
橋の向こう側は、大沼と繋がっているのに「閼伽(あか)沼」と名づけられています。
「閼伽」とは仏教において仏前などに供養される水のことで、六種供養のひとつ。 閼伽=aqua(アクア)との説もあり、閼伽井、閼伽池、閼伽水など清浄な水(湧水)に名づけられているのをよく見かけます。
もしかして大沼の水は閼伽沼から湧いているとか?

写真:右=森の隙間から大沼を見やると、鳥居が見えました。出島です。
鳥居の向こう側を遊歩道で歩いたはずですが、鳥居には気づきませんでした。出島は浮島ではなく、完全な「島」で、上陸することはできません。

大沼の浮島(大沼と紅葉) 大沼の浮島(紅葉と浮島神社)

その昔、日照りが続くとここに雨乞いの祭壇が設けられ、祝詞を奉じると雨が降ったといわれることから雨請(あまごい)壇とも呼ばれています。

実に神秘的な佇まいで、特に今日は紅葉も相まって時の経つのも忘れて魅入ってしまいました。

大沼の浮島(第十三番札所) 大沼の浮島(杉林)

写真:左=湖畔一周したけど、分かれ道の方へもチラっと。ここは五百川三十三観音 第十二番札所。
どう見ても看板には「十三」と書いてあるんだけど、ネットで調べたら「十二」番らしい。

写真:右=また杉林を登って神社へ戻るところ。
清々しい空気に満ちていて、離れるのが名残惜しくなりました。

大沼は大正14年、国の名勝地に指定されています。
鯉が元気でバッシャンバッシャン跳ねていたから、それで浮島が動くのかな〜?

…で、そもそも行きたいと思っていた神社はここではありませんでした。
でも「行きたい」と思ってGoogleMapに登録していたところです。
偶然にももう1ヶ所、割と近いところも登録していたので間違ってしまったのでした。
山道をひやひやしながら約18km、続きは次回!

撮影:Nikon COOLPIX P900/スマホカメラ(Xperia Z SO-02E)※魚眼レンズ着用




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posted by しう@SOTO at 23:50 | TrackBack(0) | 山形
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