登山愛好家の聖地、早池峰(はやちね)山にももちろん神社がありますが、山頂の奥社にはいずれ・・・ということで、里宮【早池峰神社】へ。
早池峰山(はやちねさん)は、岩手県にある標高1917mの山。(早池峰山 - Wikipedia)
北上山地の最高峰で日本百名山、新日本百名山、花の百名山、新・花の百名山および一等三角点百名山に選定されている。
六角牛山、石上山と共に「遠野三山」と呼ばれる。


鳥居に掛けられた額束がかっこいい!


やはり山岳信仰、お不動様が睨みをきかせていました。


うっそうとした杉の木立と、青々と芽吹いた野草のコントラストが素晴らしい。
霧雨が降っていたので、なおのこと瑞々しく清々しい空氣に満ちていました。
到着したのは9:30頃。誰〜もいなくて、この雰囲気を独り占めです(*´▽`*)


写真:左=二の鳥居も立派です。
写真:右=岩には「○○神社」と刻まれていました。読めなかった・・・。


写真:左=門には(右から)「早池峯坐」と掲げられていました。
この「坐」は「くら(岩座)」というより「おわす、まします」という意味なのかも。
写真:右=「参集殿」。人気(ひとけ)がまったくなく、ひっそりとしていて登山シーズンには考えられない静寂に満ちています。


世界的にも珍しい「枝垂れ桂」。
この桂は、もとは岳の妙泉寺の境内に1本だけ生息していたものだそうです。
以下、長いですが説明板より↓
岳の妙泉寺では、お盆が近づくころになると、桂の緑葉を採って干し、粉末香にして、その年に使う分を作るのが習わしであった。
さて、いつものようにお盆も近づいて来たある日、和尚は寺の小僧に境内にある桂の枝を切るように言いつけた。ところが、この桂の大木は毎年毎年枝を切るので、手の届かないような高いところにしかなくなってしまっていた。
小僧は梯子をかけて必至に枝を切ろうとしたが、どうしたはずみか足を滑らせて、枝を手にしたまま地面にドウとばかり落ちて気絶してしまった。
そのとき、気絶した小僧の枕上に早池峰山の女神「瀬織津姫(せおりつひめ)」が現れて、
「お前はよく師匠の言いつけを守って、毎年この桂の枝を採っているが、このままでは下枝がなくなり、ついにはどんなに長い梯子をかけても及ばなくなるだろう。岳の水無沢の東、参道のところから二十歩ほどの岩のくぼみに一本の枝のたれた桂を育てておいたから、それを持って来て寺の境内に植えておくがいい」
と申されたのである。
小僧はふと目を覚まして、あたりを見回したが誰もいない。不思議なこともあるものだと、その出来事を和尚に話すと、「それは誠に有り難いことだ」と言って大変喜んだ。
和尚と小僧が明朝早く出かけてみると、神様のお告げの場所に、お告げの通りの枝の垂れた桂が一本あった。二人はこれを寺の境内に移し替え、それからは毎年たくさんのお香を作ることができたという。
この枝垂れ桂は、それから2〜300年を経て実に見事な大木となったが、寺の普請のために切られてしまった。
しかし、その株から出た新梢は、各地の寺院などに分けられ、後に国の天然記念物に指定された南部しだれ桂の原木となったという。


以下、案内板より↓
早池峯神社は大同2年(807)、田中兵部(たなかひょうぶ)、始閣藤蔵(しかくとうぞう)の両名が山頂に姫大神を祀ったことに始まる。
正安2年(1300)越後の住人 阿闍梨(あじゃり)円性(えんせい)が天下の霊地であると此の地に止り、一宇を建立し早池峯大権現と崇め奉った。
慶長13年(1609)、南部利直(なんぶとしなお)公が巡視の際に参詣し、社領 百五十石を与え、領内海陸総鎮守として帰依が厚かった。


御祭神は、先ほどの枝垂れ桂の伝説にも登場した瀬織津姫です。
水神や祓神、瀧神、川神である。九州以南では海の神ともされる。祓戸四神の一柱で祓い浄めの女神。人の穢れを早川の瀬で浄めるとある。(瀬織津姫 - Wikipedia)


写真:左=参道の両脇は杉の巨木並木です。
写真:右=根元にはマイヅルソウが寄り集まっていました(´ω`*)
これほど立派なのに、早池峰神社の公式サイトがないし花巻市のHPにも記載がないのは何故なんだろう?と、いろいろ検索してみたら、早池峰山南麓に「早池峰神社」が3つも4つもあることを知りました。
ちなみに、ここはおとーさんがカーナビで検索して見つけたのです。道の駅【はやちね】で探したので、もっとも近いこの場所が出てきたんだと思います。
さて、どこが総本社なのか?「ウチこそ早池峰神社」みたいなのがあるのか? 紛らわしいから載せないのか?
個人の方のブログに「大迫」と「遠野」早池峰神社にまつわる考察が詳しく書かれているのを見つけて、しみじみと読みふけってしまいました。
あ、あと嘘か真か「座敷童」伝説もあるそうです!
「御朱印は【大和坊】さんへ」と張り紙がしてあったので行ってみたら、小さな男の子が出てきて「今、大人は誰もいません」と礼儀正しく応対してくれたのですが御朱印いただけなくて無念・・・。
これは、また来いということか。
早池峰山は毎年6月の第2日曜日に山開きが行われ、そこから8月第1日曜日までの土・日・祝日はシャトルバスが運行されるほどの人気です。
わたしもいつかは登りたいヾ(*´▽`*)ノ
・早池峰国定公園 トップページ | 花巻市
・早池峰神楽 | 花巻市
撮影:Nikon COOLPIX P900
*はじめての方はこちらもどうぞ*
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