西方寺(さいほうじ)は浄土宗の寺院。正式名称で呼ばれることは稀で、一般に「定義如来(じょうげ にょらい)」や「定義山」=「定義さん」と呼ばれています。
平重盛の重臣である肥後守・平貞能(たいらのさだよし)が、壇ノ浦の戦い後に当地に隠れ住んだとされる平家落人伝説が残っているそうです。
その貞能が安徳天皇と平氏一門の冥福を祈って阿弥陀如来を安置し、また改名して「定義」(さだよし)と名乗ったことが由来らしい。
(西方寺 (仙台市) - Wikipediaより)
定義山って名前しか知らなかったけど、熊本県民にとっても少し縁のあるところだったんですね。


休日、しかも紅葉の時季で快晴とあって駐車場渋滞が起きるほど観光客でごった返していました!


こちらが本堂。荘厳かつ美しいたたずまい。


お線香とロウソクのセットを購入し、お供え。お線香の煙がもうもうと立ちこめています。やっぱり、これは頭にかぶるものなのかな?


お堂の裏手を通り抜け、いったん山門へ回り込みます。
ちゃんと皆についていかないと、歩行音痴だから迷子になりそう(;つД`)
山門は楼門形式で、昭和6年建立。
正面には山門を守る「阿吽(あうん)の像」=密迹金剛神(阿形)と那羅延金剛神(吽形)、内面には世親菩薩と無著菩薩が安置されています。


参道沿いには、延命地蔵や鐘楼堂・お手水場が建ち並んでいます。
そして正面に貞能堂(御廟)。お堂に施された彫刻が、もう、もう、素晴らしくて魅入ってしまいます。この彫刻を眺めるだけで1時間は軽く過ごせます!


写真:左=奇岩が御神体の将軍地蔵。この石には不思議な謂れがあります→詳しくは西方寺HPへ
写真:右=かつてのご神木。現在、三代目が芽吹いています。


写真:左=右端に写っているのが長命水。背後の竹林から湧いているらしい。
写真:右=安徳天皇の遺品が眠る天皇塚。平貞能公がこの地へ逃げ着き、ここを安住の地として定め、それまで護持してきた安徳天皇の遺品を埋め、その菩提を弔ったと伝えられているそうです。で、その目印に2本のケヤキを植えたのだとか。


それがこの「連理の欅(ケヤキ)」。二本のケヤキは、いつしか一つになり、縁結びの御神木として多くの参拝者がお参りをするようになりました。
写真:右=こちらのお堂の彫刻も、それはもう見事です。


ふたたび山門を出て、門前町へ。お土産屋さんや茶店が軒を連ね、ご覧の通りの賑わい。


定義山とくれば、セットで有名なのが「三角あぶらげ」!
友人に「定義山に行かない?」と言われて真っ先に「三角あぶらげのところだ」って思ったくらい(笑)
中でも、ここ【定義とうふ店】が定番なんだとか。お店の左側に小さな祠が建っているのが、わたしとしてはホッコリします(´ω`*) 今はなき、この木が目印だったんだろうな。


写真:左=できたて熱々、ふわっふわの油揚げに、お好みで七味や醤油をかけていただきます。これがもう「油揚げってこんなに美味しいものだったのね!」と感動しますよ!
写真:右=こちらも友人ファミリー定番メニュー、味噌こんにゃくと串だんご。味噌が美味しい♪ 串だんごはエゴマ味噌です(´ω`*) 写真を撮る前に齧っちゃった(笑;)


ラストは五重塔。昭和61年10月落慶、高さ約29m。なんと、総青森ヒバ造!
3月から11月の毎月7日は五重塔祭典日で御開帳され、御本尊・阿弥陀如来を拝むことができます。
↓2015年10月18日に再訪したので、写真を追加しました。


写真:左=初代ご神木の切り株
写真:右=庭石の上には様々な植物が芽吹いています


写真:左=長命水の池を見下ろす天皇塚
写真:右=天皇塚・連理の欅


写真:左=連理の欅の子ども


写真:左=貞能堂(御廟)から見た山門と鐘楼堂
写真:右=楼門形式山門の金剛力士像・密迹金剛神(阿形)
撮影:Nikon D5100
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