古墳に興味のない方もいると思いますが(笑)後編です!
わたし自身、そんな古墳マニアというわけではないし見聞きしたことを忘れちゃったりもします。
歴史を感じる、確かに古代の人たちがここで営んでいたんだという遺跡、それを目の当たりにすると連綿と受け継がれて来た、繋がっているんだという実感が湧くのが好きなんです。
「へ〜、こんなとこがあるんだな」という足がかりになれれば幸いです。

国指定史跡/円墳【丸山塚古墳】(
GoogleMap)
公園として綺麗に整備されていて、駐車場とトイレもあります。しかも周囲には桜が植えられていて絶好のお花見スポットです!(主旨が変わった/笑)
埋葬施設は両袖型横穴式石室で、全長8mを測り南に開口する。
乗場古墳と同様、前室と後室に分かれた複室構造で、腰石に大きな石材を用い、上部には扁平の石材を用い割石積みをし、ドーム状に積み上げている。
また、奥壁や玄室・前室の袖石には赤・黄・緑の三色により三角文・円文・蕨手文が描かれている。
石室は保存のため調査後に埋め戻され、現在入ることは出来ません。
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丸山塚古墳 (八女市) - Wikipedia

国指定史跡/前方後円墳【善蔵塚古墳】(
GoogleMap)駐車場もトイレもなし。
老人ホームの隣に位置する、一見、何の変哲もない“小高い丘”なんですが、八女古墳群における有力古墳であり、岩戸山古墳、石人山古墳に次ぎ第3位の規模。
墳長約95m、前方部を西に向け、後円部二段、後円部二段に築成されています。
表採された円筒埴輪などから、六世紀前半から中頃に造営されたと考えられています。
今でも探せば円筒埴輪の欠片が見つかりますよ。
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善蔵塚古墳 - Wikipedia

国指定史跡/前方後円墳【乗場古墳】(
GoogleMap)
福島高校の目の前にあります。駐車場もトイレもなし。
江戸時代、久留米藩の学者であった矢野一貞が著した「筑後将士軍談」の中に「吉田村奈良山」の名で登場し、石人残欠が存在していたこと、岩戸山古墳同様に周濠・周堤があったことが記されています。
後円部の南側には複室構造の横穴式石室入口があり、室内部には赤・黄・青の3色を使った三角文や同心円文などの文様が描かれていますが、保護のため現在は閉鎖されて中を見ることはできません。
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乗場古墳 - Wikipedia

国指定史跡/円墳【茶臼塚古墳】(
GoogleMap)
ここも空き地と見まごう“小高い丘”。駐車場もトイレもなし。でも国指定史跡!
周囲の様子から周濠・周堤が存在した可能性もあるけど、はっきりしないうえに盗掘が激しく、墳丘中央部が陥没しており内部主体は不明。横穴式石室であったと考えられています。
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茶臼塚古墳 (八女市) - Wikipedia

前方後円墳【鶴見山古墳】(
GoogleMap)
駐車場もトイレもなし。農道っぽい狭い道筋にあり、看板も目立たないため気づきにくいです。
鶴見山古墳が造営されたのは、出土品や石室構造から6世紀中頃と考えられています。
この時期は筑紫君磐井の次世代に当たり、被葬者は磐井の子「葛子」である可能性があるらしい。乗場古墳にも葛子の墓説が書いてあったな。
ここから出土した武装石人は国の重要文化財に指定されています。
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鶴見山古墳 - Wikipedia

鶴見山古墳の天井石は江戸時代に抜き取られ、現在は八女公園内に戦没者慰霊碑として残されているらしい。
なんというリサイクル。
古墳の前方部は梨園として削り取られてしまっていました。国指定史跡じゃないからというのもあるけど、こういうのは、よくある光景です。
今、生きてる人間の方が大事。こんな遺跡でメシが食えるか!ってね。それはそれで、歴史の一部でもあります。
でも、ちゃんと整備する方がいるから、こうして形がわかるんですよね。じゃなきゃ、雑草やら竹やら木が生えちゃったりして埋もれてしまいます。
名が知れていないであろう古墳をわざわざ見に来るという人は珍しいようで、近くで作業していた方が「あそこは見たか?」「道が狭いから気をつけてな」など、親切にしてくれました。

写真:左=こんな立派な案内板があるのに、それらしき古墳がまったく見当たらない。看板は、これ1つ。
周辺は、春真っ盛りの長閑(のどか)な風景。地形や巨木などを見て「あのへんか?」と思うけど、人様の農地を横切るわけにはいかない。白い花を咲かせているのは梨かな?
八女古墳群自然遊歩道はオルレのコースになっているようで、目印のリボンが小枝に下がっていたりするんだけど、古墳に辿り着かない。
「あの木があやしいな」「あやしい!」「う〜ん、違ったか」などと、コントみたいなやりとりをしながら探し歩く(笑)

少し高いところにお宮のようなものがあり、ひょっとして?と登っていくと・・・どうやらビンゴ!?
これが釘崎4号墳かな?
この石碑には梵字のようなものが刻まれていますが、元は石棺の蓋かも知れません。
床には変わった形の瓦が保管?されていて、神社かお寺があったものと想像されます。お宮の脇に庚申塔も建っていました。
でも看板が何も建ってなかったので、違うのかも(´Д`;)

写真:左=赤穂四十七士のひとり、寺坂吉右衛門の墓がある一念寺。
地図を見ながら、次の釘崎古墳を探すものの、まったくどこだか分からずウロウロ。道を聞こうにも、誰にも会わないし。
頼りは【八女市岩戸山歴史交流館 いわいの郷】でもらった八女丘陵古墳マップただひとつ!

「あそこ、ちょっと丘になっててあやしいな」
「あの木もあやしいですね」(木があやしいって・・・)
そこへ続く道がなくて、あっちから、こっちからと攻めて行くものの最終的にはヤブをかき分け進み・・・
前日は雨だったので滑りやすく、わたしもKさんも転んでしまい泥だらけに(;つД`)
「あっ! やっぱり、ここが古墳だ!」
たぶん【釘崎1号墳】。看板はありません。当然?WikipediaもGoogleMapにも載ってません。
豊福地区に所在する、円墳8基・前方後円墳4基からなる古墳群です。八女古墳群中、最も前方後円墳が密集している古墳群で1号墳、2号墳、3号墳(現在は消滅)はこれまでに発掘調査が行われています。
3号古墳からは鏡や太刀、馬具と共に多量の鉄鏃(鉄の矢じり)が出土しており、被葬者は武人的性格の強い人物であったと想像できます。
11号古墳(円墳)は赤色の円文(丸い紋様)をもつ装飾古墳であることが確認されています。
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釘崎古墳群/八女市ホームページより
他の●号古墳もまったく見つからなかったんだけど、位置的に「あそこかな?」という場所がありました。たぶん丘を削って平らにして畑にしてしまったのではないでしょうか。

立山山古墳群のひとつ、【立山山20号古墳(尾崎古墳)】(
GoogleMap)
誤字ではありません、たてやまやま古墳。駐車場もトイレもなし。
写真:左=来てみてビックリ、人様の家の真っ隣! この道路も古墳を削ってできたと思われます。かつては右側の竹林と繋がっていた模様。円墳なのかな。
「これは、登れんな〜」と残念そうなKさん。
古墳=お墓なので丘の上に登るのには抵抗があったんだけど、Kさんと古墳を廻っていて思ったのはどうやら古墳は登ってみないと見えないものがあるようだ。
写真:右=回り込んでみたら階段があった!

写真:左=古墳からの眺め。道路から見た限りでは、そう高くもないんだけど登ってみると遠くまで見渡せます。そして、今まで見て来た古墳との位置関係もよく判ります。
写真:右=登って来た石段、文字が刻まれてる。もしかして〜・・・墓石!?
逆さまだったりして文字を読むのは困難でしたが、神社やお寺の玉垣とか石碑とかかな。
石を運ぶのは大仕事だし四角に加工するのも大変だから、こうした再利用はよくあることなんだそうです。

立山山古墳群のひとつ、国指定史跡/立山山1号墳【丸山古墳】(
GoogleMap)
公園として整備されています。駐車場とトイレあり。休憩所(東屋)もあります。
八女古墳群の最も東に位置する、墳丘長約55mの前方後円墳。
墳丘西側からは墓前祭祀に伴う須恵器の一群が出土し、その形成から5世紀末から6世紀初頭頃の古墳と考えられます。古墳の北側には立山山古墳群が展開していて、8号墳からはほぼ純金製の金製垂飾付耳飾が出土しています。
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丸山古墳/八女市ホームページ

写真:左=この奥は納骨堂が建てられていて、やっぱり削られていました。
写真:右=古墳だらけ。地図を見て探してみたんですが、きちんと保存されていないようで見つけるのは困難。
時間も押し迫って来たので次へ急ぐことにしました。
前回、この後編でラストって書いたけど、入りきれませんでした!
次こそラスト、童男山古墳です。
撮影:Nikon COOLPIX P900/スマホカメラ(Xperia Z SO-02E)※魚眼レンズ着用
*関連する過去ブログ記事*
・2011年01月20日【
菊池の史跡巡り『袈裟尾高塚古墳』】
・2011年01月21日【
菊池の史跡巡り『瀬戸口横穴群・瀬戸口横穴墓群』】
・2011年08月03日【
写真で綴る『和水町古墳祭』】
・2017年02月14日【
岩戸山古墳】
・2017年02月23日【
菊池の古墳・史跡めぐり】
・2017年03月05日【
トンカラリンと菅原神社】
・2017年03月09日【
菊池川流域の史跡・古墳めぐり】
・2017年03月23日【
菊池の史跡めぐり〜菊池一族ゆかりの地(前編)】
・2017年03月25日【
菊池の史跡めぐり〜菊池一族ゆかりの地(後編)】
・2017年04月08日【
熊本県内装飾古墳 春の一斉公開】
・2017年05月11日【
古墳めぐり〜福岡・八女丘陵古墳群(前編)】
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